高島ちぢみとは
高島ちぢみとは、滋賀県高島市を産地とし、主に綿の強撚糸で織った表面のしぼと、さらりとした肌離れを特徴とする夏向けの織物です。
定義と産地
高島ちぢみは、琵琶湖の北西に位置する滋賀県高島市で生産されてきた織物です。一般に綿を主素材とし、強く撚りをかけた強撚糸を用いて、清涼感のある生地に仕上げます。江戸時代の天明期頃から当地で生産されていたとされます。
「高島ちぢみ」は素材名や単一の織組織名ではなく、産地と、強撚糸によるしぼ感を生かした生地群を指す名称です。そのため、混用率、織組織、厚み、仕上げによって風合いや用途は個別に異なります。
生地の特徴と技術
強撚糸は撚りの強い糸で、水分や熱の作用によって糸が縮もうとする性質があります。この性質を利用して生地表面に細かな凹凸であるしぼを出し、肌に触れる面積を抑えやすくします。さらりとした触感と肌離れが特徴です。
綿を用いるものは吸水性を備え、暑い時期の衣料に取り入れられます。ただし、吸水性、通気性、透け感、縮みやすさは、糸の太さ、密度、しぼの出方、加工条件によって変わるため、名称だけで性能を判断しないことが重要です。
代表的な用途
比較的軽い高島ちぢみは、シャツ、ブラウス、ワンピース、甚平、ルームウェア、パジャマなど、涼感や肌離れを求めるアイテムに用いられます。肌着、寝装用の生地、夏季向けの小物に使われることもあります。
縞や格子などの先染め柄、無地、プリント対応品など、生地の表現はさまざまです。裁断前には、しぼによる見え方、柄方向、透け感を実物で確認し、製品のデザインと着用場面に合うものを選びます。
- シャツ、ブラウス
- ワンピース、スカート
- 甚平、浴衣風の衣料
- パジャマ、ルームウェア
- 肌着や夏向け小物
仕入れ時の確認事項
産地を訴求する場合は、高島市での製織や加工など、「高島ちぢみ」の表記根拠を仕入先に確認します。生地名として流通していても、工程や生産地の範囲は品番ごとに異なることがあるため、原産国表示とは分けて確認する必要があります。
量産では、反ごとのしぼ感、色味、幅、目付、縮率に差が出る可能性があります。試作時の見本反と量産反の条件をそろえ、最小ロット、在庫の有無、追加生産の可否、染色や加工を含む納期を事前に確認します。
- 産地表記の対象工程と根拠
- 混用率、組織、生地幅、目付
- しぼ感、透け感、洗濯後の縮率
- 最小ロットと追加生産時の条件
- 見本反、量産反、加工を含む納期
似ている用語との違い
ちぢみは、しぼや縮み感をもつ織物の総称としても使われ、産地や素材、製法によって種類があります。高島ちぢみは高島市の産地性と、主に綿の強撚糸を用いた清涼感のある生地として扱われる点に特徴があります。
楊柳も表面に縦方向のしぼをもつ薄地の織物ですが、楊柳は生地の外観や組織・加工に着目した名称です。一方、高島ちぢみは産地名称を含む呼び方であり、両者は同義ではありません。
よくある質問
高島ちぢみはすべて綿100パーセントですか?
高島ちぢみと楊柳は同じですか?
同じではありません。楊柳は主に縦方向のしぼが見える生地の呼び方であるのに対し、高島ちぢみは滋賀県高島市の産地性を含む名称です。高島ちぢみの中に楊柳調の外観をもつ生地がある場合でも、名称の示す範囲は異なります。
高島ちぢみを量産する際に注意する点は何ですか?
しぼの出方は裁断や縫製後の見え方、洗濯後の寸法に影響します。量産前に反幅、縮率、柄方向、透け感を確認し、可能であれば量産予定反で縫製試験と洗濯試験を行います。追加発注時のロット差と納期も確認が必要です。





