混用率とは
混用率とは、生地や製品を構成する複数の繊維について、それぞれが全体に占める割合を百分率で示す表示・管理上の数値です。
定義と概要
混用率は、綿、ポリエステル、ナイロンなど、製品又は生地に使われた繊維の構成比を示すものです。例えば綿とポリエステルを併用する場合に、各繊維がどの程度含まれるかを百分率で表します。混用率自体は認証名や性能規格ではありません。
混用率は風合い、強度、伸縮性、吸水性、乾きやすさ、染色性、ケア方法を検討する基礎情報になります。ただし、同じ混用率でも糸の種類、組織、密度、加工が異なれば、生地や製品の性質は同一になりません。
対象と基準の考え方
混用率は通常、繊維の質量を基準として扱われます。表示では繊維の種類ごとに割合を示し、合計が全体として整合することを確認します。生地本体と、裏地、中わた、付属などでは構成が異なるため、どの部位の混用率かを区別することが重要です。
コーティング、ラミネート、樹脂加工などを施した素材では、繊維部分の設計混率として示される場合があります。その場合、表記の対象に加工層を含むかどうかで数値の意味が変わるため、仕入先の仕様資料で対象範囲を確認します。
- 設計混率:企画又は仕様上で予定する繊維構成比です。
- 実測混用率:試験などで確認する実際の繊維構成比です。
- 原料使用率:特定原料をどの程度使ったかを示す表現で、製品全体の混用率とは限りません。
仕入れと製品づくりでの確認事項
生地を仕入れる際は、混用率だけでなく、生地本体か製品全体か、表地か裏地か、コーティングなどを含む数値かを確認します。リサイクル原料や再生原料を使う素材では、原料の性質によりロットごとの混用率に幅が生じることがあります。
製品化では、採用生地の仕様書、試験結果、表示案を照合し、裁断後に追加する裏地、中わた、芯地、刺繍糸なども部位別に整理します。複数の仕入先やロットを使う場合は、混用率変更の有無を発注・受入時に記録しておくと管理しやすくなります。
表示と証明書の注意点
家庭用品の繊維製品では、品質表示に関する法令や表示ルールに沿って繊維の組成を表示する必要があります。表示に用いる繊維名、表示の順序、許容される表現は対象製品や制度により異なるため、最新の公的情報と表示責任者の確認が必要です。
オーガニック、リサイクル、認証原料などの訴求は、通常の混用率表示とは別に根拠資料の確認が必要です。認証書があっても、対象範囲、生地又は製品の別、取引ロット、有効期間を確認し、混用率だけから認証の有無を判断しないようにします。
似ている用語との違い
混紡は、異なる種類の繊維を混ぜて糸にする方法又はその糸を指します。交織は経糸と緯糸に異なる繊維を使って織ること、交編は編地で異なる糸を組み合わせることです。これらは構成や製法の用語であり、割合そのものを示す混用率とは区別されます。
縮率は洗濯や加工などによる寸法変化の割合であり、混用率ではありません。混用率は素材構成の情報、縮率は寸法安定性に関する品質情報として、それぞれ仕様書や試験結果で確認します。
よくある質問
混用率と混紡は同じ意味ですか。
リサイクル素材の混用率はロットで変わりますか。
再生原料やリサイクル糸を用いる素材では、原料の由来や選別状況などにより、ロットごとに混用率の差が生じる場合があります。採用前に許容範囲、表示値、ロット変更時の連絡方法を仕入先へ確認し、製品表示用の根拠資料を保管します。
オーガニック原料使用率は混用率として表示できますか。
オーガニック原料使用率は、特定原料の使用割合を示す情報であり、製品全体の繊維混用率や認証の範囲と同一とは限りません。表示や訴求を行う際は、対象物、算定方法、認証書類の対象範囲を確認し、品質表示と混同しない表現にします。





