版代とは
版代とは、生地へのプリントなどで用いる版を新たに作成、または準備するために発生する費用で、通常は生地代や加工賃とは別に見積もられます。
定義と概要
版代は、主にスクリーンプリントなどで柄や色ごとの版を作る際にかかる初期費用です。生地をプリントする前の製版工程に関わる費用であり、量産する生地の単価とは別項目で計上されることが一般的です。
取引上は製版代と呼ばれることもあります。一方、型代は金型、抜き型、刻印用の型などを含む、より広い意味で使われる場合があります。見積書では何を作成する費用かを確認します。
生地取引で発生する場面
別注色や別注柄のプリント生地を企画する際、入稿データを基に版を用意してから試作や量産へ進みます。既製生地を反単位で購入する取引では通常発生しませんが、新規の柄や仕様でプリント加工を依頼する場合に確認が必要です。
同じ柄でも、色数、柄の大きさ、生地幅、プリント方法、再現したい表現によって必要な版や作業が変わることがあります。柄の修正や配色変更があれば、追加の版代が生じる場合があります。
- 新規の柄をプリントする場合
- 色数や柄の仕様を変更する場合
- 初回の試作でストライクオフを作成する場合
- 保管済みの版が使えず、再製版が必要な場合
金額と見積もりの確認
版代は一律ではなく、版の種類やサイズ、色数、作成方法、加工先によって異なります。取引例としては数百円程度から数万円程度まで幅があるため、概算だけで判断せず、見積書の単価、数量、課税の扱いを個別に確認します。
見積もりでは、版代が色ごとか、柄一式ごとか、1メートル当たりの加工賃に含まれるかを明確にします。量産数量で按分して製品原価を考えると、少量生産では1点当たりの負担が大きくなる点に注意が必要です。
- 対象となる柄、色数、版数
- 新規作成、再注文、修正時の費用
- 版の保管期間と再使用の可否
- 試作費、プリント加工賃、送料との区分
- 量産中止時や追加生産時の扱い
行き違いを防ぐ注意点
発注前に、柄データの最終版、柄リピート、生地幅、プリント位置、色指定を文書で共有します。口頭での色名や簡易画像だけでは認識差が生じやすいため、入稿データと確認用見本を紐付けて管理することが重要です。
再注文では、前回の版を使えるとは限りません。版の保管状況、使用可能な期間、データ修正の有無を確認し、再版が必要になった場合の費用と納期への影響を事前に合意します。
似ている用語との違い
製版は、プリント用の版を作る工程そのものを指します。版代は、その工程や版の作成に対して請求される費用です。スクリーンプリントは版を用いて印刷する加工方法であり、版代はその加工に付随して発生し得る費用です。
型代は、プリント版以外の金型や抜き型などにも用いられる広い呼称です。見積書に型代と記載されている場合は、スクリーン版の費用なのか、別の治具や型の費用なのかを確認します。
よくある質問
版代は再注文でもかかりますか。
前回作成した版が保管され、劣化や仕様変更がなく再使用できる場合は、新規の版代が不要となることがあります。ただし、保管期間、版の状態、柄や色の修正の有無によって扱いは異なります。再注文前に加工先へ確認します。
版代は色数によって変わりますか。
型代と版代は同じですか。
同じ意味で使われることもありますが、厳密には異なる場合があります。版代はプリント用の版に関する費用を指すことが多く、型代は金型や抜き型なども含む広い呼び方です。見積もりの対象物を確認することが大切です。





