ウイングカラーとは
ウイングカラーとは、衿腰を立て、前端の小さな衿先だけを外側へ折り返した、蝶ネクタイを合わせるフォーマルシャツに用いられる衿型です。
目次6項目
定義と概要
ウイングカラーは、首に沿う衿腰を高く立て、前中心側の衿先を翼のように折り返す衿です。主に礼装用シャツに用いられ、蝶ネクタイを結んだときに衿先がタイの左右に見えることが特徴です。
呼び名に「カラー」とありますが、単に白い衿や立衿全般を指す言葉ではありません。折り返された小さな衿先を持つ、特定のフォーマル向け衿型を指します。
部位と作り
一般的には、首回りを支える衿腰と、前側だけで折り返す衿先で構成されます。後ろ側は立った状態を保ち、前側の衿先は下向きまたは横向きに返るため、首元に端正で縦長の印象をつくります。
首回りは台衿上端のボタンで留め、蝶ネクタイをその下に結びます。シャツの前立てはボタン留めのほか、礼装仕様ではスタッドボタンを用いるものや、ボタンを隠す比翼仕立てのものがあります。これらは衿型とは別の仕様です。
- 衿腰:首回りに沿って立ち上がる部分です。
- 衿先:前側で折り返され、翼のように見える部分です。
- 台衿上端のボタン:首回りを閉じるためのボタンです。
素材と仕上げ
礼装用では白色の綿織物が多く、なめらかで清潔感のある表面や、衿の形を保ちやすい適度なハリが求められます。ポリエステル混などの素材は、手入れのしやすさを考慮して用いられる場合もあります。
衿腰と衿先には芯地を用い、立ち上がりと折り返しの形を整えます。芯の硬さや衿の高さは製品により異なるため、蝶ネクタイの大きさ、首回り寸法、着用時の圧迫感を確認することが重要です。
合わせる装いと使い方
ウイングカラーは、燕尾服に白い蝶ネクタイを合わせるホワイトタイの装いで代表的に用いられます。夜の礼装だけでなく、式典や婚礼などでは昼夜を問わず採用されることがありますが、招待状や会場が示すドレスコードを優先します。
タキシードに合わせる場合もありますが、ブラックタイでは折り返し衿のシャツを選ぶ考え方もあります。モーニングコートなど昼の正礼装では、地域、式典の慣習、主催者の指定によって衿型の扱いが異なるため、全体の礼装区分との整合が必要です。
蝶ネクタイは衿先の下に収め、衿先をタイの上から被せないよう整えます。ヒダ胸、スタッドボタン、カフリンクスなどを用いる場合は、シャツ前面と袖口の仕様をそろえると、礼装としての統一感をつくりやすくなります。
似ている用語との違い
ウイングカラーと立衿は混同されやすいですが、立衿は衿を立てた形の総称です。ウイングカラーは立衿のうち、前側の衿先を折り返す形を持つものです。また、通常のターンダウンカラーは衿全体を寝かせるため、構造と見え方が異なります。
ヒダ胸はシャツ前身頃にひだを設けた胸元の仕様、比翼仕立てはボタンを隠す前立ての仕立てです。いずれもウイングカラーシャツに組み合わせられますが、衿そのものの名称ではありません。
よくある質問
ウイングカラーには必ずスタッドボタンが必要ですか?
ウイングカラーに蝶ネクタイ以外を合わせられますか?
ウイングカラーシャツの手入れで注意することは何ですか?
衿腰と衿先は芯地で形づくられているため、洗濯表示に従い、強い折り目や過度な熱を避けます。アイロン時は衿腰を立体的に整え、衿先の折り返し線を左右同じ位置に仕上げると、着用時の見え方が安定します。





