無鉛とは
無鉛とは、ボタンなどの付属品において鉛を意図的に使用しない、または定められた鉛含有量の基準に適合することを示す表示です。
定義と表示の範囲
無鉛は、ボタンや装飾パーツ、塗装、顔料、金属部品などを含む製品について、鉛への配慮を示す表示です。ただし、無鉛という語だけでは、対象部位、試験方法、含有量の判定基準までは分かりません。
鉛は素材そのものだけでなく、着色や表面仕上げに関わる場合があります。そのため採用時は、完成品全体の表示なのか、樹脂やパール調素材など特定部分の表示なのかを確認します。
- 仕様書には対象部位と判定基準を記載します。
- 必要に応じて試験成績書や適合証明書の有無を確認します。
- 販売先や輸出先で求められる規制・基準を事前に確認します。
素材とボタン構造との関係
無鉛は素材名やボタンの構造を表す言葉ではありません。ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、金属、ガラス、パール調素材など、さまざまな素材のボタンに用いられる表示です。
二つ穴、四つ穴、猫目などの表穴ボタンと、カン足やトンネル足などの足つきボタンのいずれにも該当し得ます。穴や足の形、強度、縫い付け方法は、無鉛表示とは別に選定します。
- 表穴ボタンは穴数、穴径、厚みを確認します。
- 足つきボタンは足の高さ、取付部の強度、生地との間隔を確認します。
- 金属調仕上げでは、素地だけでなくめっきや塗装も確認します。
サイズと用途の選び方
ボタンのサイズは一般にリーニュまたはmmで表します。無鉛表示はサイズを示さないため、前あき用、袖口用、ポケット用などの用途に合わせて、別途サイズ、厚み、重量、ボタンホールとの相性を決めます。
シャツやブラウス、ジャケット、コート、キッズ衣料など、無鉛への配慮が求められる場合があるアイテムで検討されます。ただし、必要な条件は製品の対象年齢、販売地域、用途によって異なります。
- 表示寸法はリーニュとmmのどちらかを取り違えないよう確認します。
- 見本では生地厚、ボタンホール長、開閉のしやすさを確認します。
- 同じ外径でも素材や構造により重量感と耐久性は異なります。
取扱いと品質確認
洗濯、ドライクリーニング、アイロンへの耐性は、無鉛であることからは判断できません。樹脂ボタンでは熱による変形や変色、ガラスや硬質素材では衝撃による欠けや割れ、金属では表面仕上げの変化に注意します。
縫製では生地に応じた糸と付け方を選び、表穴ボタンは根巻き、足つきボタンは糸足の長さを適切に確保します。量産前には、洗濯試験やドライクリーニング試験を製品仕様に沿って行うことが重要です。
- アイロンを直接当てる場合は、温度と当て布の可否を確認します。
- 製品洗いを行う場合は、割れ、欠け、変色、めっき剥がれを確認します。
- 硬いボタンは、輸送時や着用時の衝撃による破損も確認します。
似ている表示との違い
無鉛は鉛に関する表示であり、無蛍光とは対象物質が異なります。無蛍光は蛍光増白剤などを使用していないことに関する表示で、無鉛と同じ意味ではありません。
ニッケルフリーも金属アレルギーへの配慮などで用いられることがある別の表示です。無鉛であってもニッケルフリーとは限らず、反対の場合もあるため、必要な条件を個別に確認します。
よくある質問
無鉛ボタンなら、どの用途にも使えますか?
無鉛と無蛍光は同じですか?
同じではありません。無鉛は鉛に関する表示で、無蛍光は蛍光増白剤などに関する表示です。両方の条件が必要な場合は、それぞれについて対象部位、判定基準、証明書類を確認し、仕様書に分けて記載します。
無鉛表示を仕様書に記載するときの注意点は?
無鉛という表記だけでなく、対象を完成品全体とするか、ボタン本体、表面加工、付属パーツなど特定部位とするかを明確にします。求める基準、試験方法、判定時期、証明書類の提出要否も取引先と共有します。





