キラツキとは
キラツキとは、接着芯の接着樹脂が薄手または濃色の表地の表面に透けて見え、光沢や斑点状の外観として現れる現象です。
定義と概要
キラツキは、接着芯に付いた接着樹脂が、表地の表側から光沢を伴って見える外観不良です。とくに濃暗色、薄地、平滑で光を反射しやすい表地では目立ちやすく、樹脂の粒やドットの存在が意匠を損なうことがあります。
シミ出しが樹脂成分の浸透による色調変化として現れるのに対し、キラツキは主に樹脂の反射や透けによる光沢感を指します。ただし、実際の製品では両者が同時に起こる場合があります。
起こりやすい部位と役割
接着芯は、見返し、衿、前立て、カフス、腰回りなどに用い、形を整える、伸びを抑える、縫製時の安定性を高める役割を持ちます。キラツキは、これらの芯を貼った箇所が表側から見えることで問題になります。
ブラックフォーマルなどの濃色衣料、薄手のブラウス地、光沢のある表地では、わずかな外観差も目立ちやすいため注意が必要です。芯地を必要とする部位であっても、表地との組合せを優先して選定します。
素材と樹脂の種類
接着芯は、不織布、織物、ニットなどの基材に熱で接着する樹脂を点状に配置した副資材です。キラツキの出方は、基材の厚みや色だけでなく、樹脂の色、粒子の大きさ、ドットの密度、樹脂量によって変わります。
外観への影響を抑える用途には、微細な樹脂粒子を用いたもの、ドットを細かくしたもの、表地になじみやすい着色樹脂を用いたものなどがあります。樹脂仕様だけで判断せず、表地と貼り合わせた状態で確認することが重要です。
- 薄手・透け感のある表地には、表面に樹脂形状が出にくい芯地を検討します。
- 濃色表地には、白色系の樹脂が視認されにくい仕様かを確認します。
- 硬い芯地は表地のしなやかさを損ね、外観差を強調することがあります。
選び方と接着・縫製上の注意
芯地は、表地の厚み、密度、色、光沢、伸縮性、必要なハリを基準に選びます。芯が重すぎたり硬すぎたりすると、表地の風合いを変え、キラツキ以外にもアタリやバブリングが起こりやすくなります。表地と同程度の追従性を持つ芯地を検討します。
接着時は、芯地ごとの接着条件を基準にし、温度、時間、圧力を管理します。過度な加熱や圧力は樹脂の表地側への影響を強めるおそれがあり、条件不足は剥離強度の低下につながります。量産前に実際の表地、芯地、プレス機で試験を行います。
縫製後やアイロン工程後にも外観が変わることがあるため、貼り合わせ直後だけでなく、縫製、仕上げ、洗濯またはクリーニングを想定した評価まで確認します。照明の角度を変え、表地の表側から光沢や斑がないかを確認します。
よくある質問
キラツキとシミ出しの違いは何ですか。
キラツキは接着条件を変えるだけで防げますか。
接着温度、時間、圧力の調整で軽減できる場合はありますが、芯地の樹脂仕様と表地の相性が主因となることもあります。条件だけで解決しない場合は、樹脂粒子やドット仕様、色、基材の異なる芯地を選び、実際の工程で比較試験を行います。
キラツキの確認はいつ行うべきですか。
芯貼り直後に加え、縫製と最終アイロン後に確認します。洗濯やクリーニングを予定する製品では、それらを想定した試験後の外観も確認します。濃色や光沢素材では、見る角度や照明によって見え方が変わるため、複数の条件で評価することが大切です。





