国・言語・通貨の設定
国・言語・通貨を変更するには、新規会員登録またはログインしてください。

吸湿発熱とは

定義

吸湿発熱とは、繊維や生地が空気中や肌から出る水分を吸着する際に生じる熱を利用し、衣服内の暖かさを補助する機能です。

別名吸湿発熱素材 / 吸湿発熱機能 / モイスチャーアブソーブヒート

定義と概要

吸湿発熱は、水蒸気などの水分を繊維が吸着するときに発生する吸着熱を活用する機能です。外部から熱を加える機能ではなく、着用環境の湿度や発汗量などによって暖かさの感じ方が変わります。

素材そのものが持つ吸湿性を生かす場合と、異なる繊維を組み合わせて機能を設計する場合があります。吸湿発熱は生地組織の名称ではないため、天竺、フライス、裏毛など多様な編織物に用いられます。

特徴

一般的に、肌に近い層で使うと水分を取り込みやすく、暖かさを補助しやすい特徴があります。ただし、発熱量、持続性、吸放湿性は繊維の種類、混用率、糸や生地の構造、仕上げによって異なります。

見た目は通常の生地と大きく変わらないことが多く、薄地から厚地まで設計できます。起毛や裏起毛を組み合わせると、空気を保持する保温性も加わりますが、これは水分吸着による発熱とは異なる働きです。

  • 吸湿発熱は、汗を素早く拡散・乾燥させる吸水速乾とは目的と評価方法が異なります。
  • 蓄熱は熱をためて放出しにくくする性質を指し、吸湿時に熱が生じる吸湿発熱とは区別します。
  • 厚みや起毛による保温性と併せて確認すると、着用時の暖かさを判断しやすくなります。

主な用途

秋冬のインナー、肌着、レギンス、靴下、ルームウェア、パジャマなど、肌に近く着用するアイテムで用いられます。薄手でも暖かさを補助したい用途や、重ね着による着ぶくれを抑えたい企画に適しています。

カットソー、ニット、裏毛などでは、保温性やストレッチ性と組み合わせて選ばれます。運動時の発汗量が多い用途では、吸湿発熱だけでなく、汗冷えを抑えるための吸水性、拡散性、乾きやすさも確認が必要です。

選び方と取り扱いの注意点

企画時は、組成、目付、厚み、起毛の有無、吸放湿性、洗濯後の寸法変化を確認します。吸湿性の高い素材でも、着用条件によっては湿気を含んで乾きにくく感じることがあるため、用途に応じて吸水速乾性や通気性とのバランスを見ます。

洗濯や乾燥の方法は組成と編織組織に左右されます。水分を吸いやすい素材を含む生地は、洗濯後に縮みや形崩れが起きる場合があるため、事前に洗濯試験と縮率の確認を行い、製品の洗濯表示に従います。

縫製では、ニットや伸縮性のある生地の場合、地の目の歪み、縫い伸び、パッカリングに注意します。縫い糸、針、差動送りなどは生地に合わせ、量産前に縫製見本と洗濯後の外観を確認することが重要です。

よくある質問

吸湿発熱素材は、着ているだけで常に発熱しますか?

常に同じように発熱するわけではありません。繊維が空気中や人体由来の水分を吸着する際に熱が生じるため、湿度、発汗量、衣服内の換気、素材構成によって体感は変わります。保温性や重ね着の構成も暖かさに影響します。

吸湿発熱と裏起毛は同じですか?

同じではありません。吸湿発熱は水分を吸着する際の熱を利用する機能であり、裏起毛は生地表面を毛羽立たせて空気層をつくり、保温性や肌当たりを高める加工・組織です。両方を組み合わせた生地もあります。

吸湿発熱生地を選ぶ際に確認すべき点は何ですか?

組成だけで判断せず、用途に対する厚み、保温性、吸放湿性、通気性、ストレッチ性を確認します。さらに、洗濯後の縮率、毛羽立ち、風合いの変化も重要です。肌着用途では、肌触りと汗をかいた後の乾きやすさも評価します。

関連用語
この用語をシェア