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ApparelX Wiki芯地用語集

フィルパワーとは

定義

フィルパワーとは、ダウン製品に用いる羽毛が一定の条件下でどれだけかさ高く復元するかを示す指標で、主に保温性と軽さの目安にされます。

別名FP
目次6項目
  1. 定義と概要
  2. 使う部位と役割
  3. 素材と種類
  4. 選び方と注意点
  5. 接着と縫製上の注意
  6. よくある質問

定義と概要

フィルパワーは、ダウンが空気を抱え込んでふくらむ性質、すなわちロフトを表す指標です。一般的に数値が高いほど、同じ量のダウンでもかさ高くなり、軽量に保温性を得やすい傾向があります。

芯地の分類や接着性能を表す用語ではありません。芯地を指す文脈でフィルパワーと表記されている場合は、ダウン用語との混同や独自の呼称ではないかを仕様書や仕入先に確認します。

使う部位と役割

主にダウンジャケット、コート、ベスト、寝具などで、中綿として封入する羽毛の性能を検討する際に用います。表地と裏地の間にダウンを入れ、保温層をつくる役割です。

衣料では身頃や袖、フードなどに用いられます。ただし、必要な暖かさはフィルパワーだけでは決まりません。充填量、ダウンとフェザーの割合、キルトの設計、表地の防風性なども合わせて影響します。

素材と種類

フィルパワーの対象は主としてダウンであり、ダウンは水鳥の胸部などに生える、羽軸が目立たない立体的な羽毛です。フェザーは羽軸をもつ羽根で、フィルパワーとは別に、充填物の混用設計に関わります。

ポリエステルなどの化繊わたにも保温用の中綿がありますが、通常はフィルパワーで性能を示すものではありません。化繊中綿は、目付、厚み、かさ高性、保温性、洗濯耐久性などを確認して選定します。

選び方と注意点

企画時は、目標とする保温性、製品重量、着用シーン、充填量を総合して検討します。フィルパワーが高くても充填量が少なければ暖かさが不足する場合があり、数値だけで製品の防寒性を比較することはできません。

薄手や柔らかい表地では、羽毛の飛び出しを抑えるダウンプルーフ性、縫い目からの漏れ、キルトの目立ち方を確認します。表地の風合いを損なわず、充填後のふくらみや縫製時の扱いやすさを試作で確認することが重要です。

  • 製品全体の充填量と部位ごとの配分を確認します。
  • ダウン率とフィルパワーを別の項目として確認します。
  • 表地と裏地の羽毛抜け、縫い目からの漏れを評価します。
  • 洗濯またはクリーニング後の復元性を確認します。

接着と縫製上の注意

フィルパワー自体は接着芯の接着条件、剥離強度、硬さを示す指標ではありません。ダウン製品に芯地を併用する場合は、見返し、前立て、ポケット口など必要な部位について、表地に適した接着芯を別途選定します。

縫製では、羽毛が縫い代やミシン周辺に入り込むと、縫い目の密着不良や羽毛漏れにつながることがあります。充填工程と縫製工程の順序、キルトの仕様、縫い目の始末を事前に工場と共有します。

よくある質問

フィルパワーが高ければ、必ず暖かいですか。

必ずしも暖かいとは限りません。フィルパワーはダウンのかさ高性の指標であり、保温性には充填量、ダウン率、キルトの構造、表地の防風性、着用時のゆとりなども関係します。同じフィルパワーでも製品設計によって体感は変わります。

フィルパワーとダウン率の違いは何ですか。

フィルパワーはダウンのふくらみやすさを示す指標です。ダウン率は充填物に含まれるダウンの割合を示します。前者はかさ高性、後者は混用の構成に関する情報であり、ダウン製品を比較する際は両方に加えて充填量も確認します。

フィルパワーは接着芯の硬さを表しますか。

表しません。接着芯の硬さや仕上がりは、基布の種類、厚み、目付、樹脂の種類と塗布量、接着条件などで評価します。フィルパワーは主としてダウンのかさ高性に用いる言葉なので、芯地の選定では接着条件や剛軟度を確認します。

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