チェビオットとは
チェビオットとは、チェビオット種の羊毛、またはその羊毛を主に用いた、やや粗く弾力のある風合いを特徴とする毛織物です。
目次6項目
定義と概要
チェビオットは、本来はイギリスとスコットランドの境界にあるチェビオット丘陵地帯に由来する羊毛の名称です。現在は、その羊毛に見られる性質を生かした毛織物や、似た風合いの服地を指して用いられることもあります。
繊維そのものの名称と織物の名称の両方に使われるため、素材表示、混用率、織組織、仕上げ加工を分けて確認することが重要です。チェビオットという呼称だけでは、生地の組織や厚さは特定できません。
特徴
一般的に、チェビオットは適度な太さと弾力をもち、しっかりしたハリとコシが出やすい素材です。なめらかさを重視する細番手の梳毛生地と比べると、素朴でややドライな触感や、実用的な表情が感じられます。
織り方や縮絨の程度によっては、表面に軽い毛羽立ちやふくらみが現れます。仕立て映えと耐久性を求める服地に向きますが、柔らかさ、軽さ、光沢は原料の細さや混用、仕上げによって大きく変わります。
主な用途
比較的しっかりした風合いを生かし、ジャケット、スーツ、パンツ、スカート、コートなどに用いられます。秋冬向けのイメージが強い一方、薄地で目付を抑えたものは、季節の変わり目向けの服地として使われることもあります。
用途を決める際は、チェビオットの名称だけで判断せず、目付、生地幅、厚み、透け感、保温性、仕上げを確認します。ゆとりの少ないデザインでは、曲線部へのなじみやドレープ性もサンプルで確かめます。
- テーラードジャケット
- スーツ
- パンツ
- スカート
- コート
選び方と取り扱いの注意点
ウールを主とするチェビオットは、水分や熱、摩擦によって縮みや風合い変化が起こる場合があります。洗濯方法は生地や製品ごとに異なるため、洗濯表示に従い、量産前には洗濯試験や縮率の確認を行います。
裁断前は放反して生地の緊張をゆるめ、地の目を整えます。毛羽のある生地や毛並みが目立つ仕上げでは、裁断方向をそろえないと色調差のように見えることがあります。縫製時は厚みに合う針、糸、縫い代処理を選び、アイロンは当て布と蒸気量に注意します。
似ている用語との違い
チェビオットは原料羊毛またはその特徴をもつ毛織物に関する呼称であり、ツイードは一般に太い紡毛糸などを使った粗野な表情の毛織物を広く指します。両者は重なる場合がありますが、同義ではありません。
フランネルは起毛による柔らかな表面感を特徴とする織物、サキソニーは比較的なめらかな梳毛服地を指すことが多い名称です。チェビオットはこれらよりも、弾力と丈夫さを生かした表情として扱われる傾向があります。





