チロリアンテープとは
チロリアンテープとは、民俗衣装風の幾何学模様や花柄などを表した、衣服や小物の縁飾り・切り替えに用いる細幅の装飾用テープです。
定義と概要
チロリアンテープは、ヨーロッパの山岳地域に伝わる民族衣装を思わせる意匠に由来する装飾テープです。規則的な幾何学柄、花柄、動物などのモチーフを連続させたものが多く、服や雑貨にアクセントを加えます。流通上はチロルテープと呼ばれることもあります。
素材と構造
多くは細幅に織ったテープで、地組織と色糸の組み合わせにより柄を表現します。ジャカードのように織りで複雑な柄を出すもののほか、縁に波形やスカラップを付けたもの、刺繍調に見える意匠のものもあります。
素材にはポリエステルなどが用いられますが、素材、織り密度、柄糸の浮き方によって厚み、硬さ、光沢、端部のほつれやすさは異なります。チロリアンテープは特定の織組織や素材を指す名称ではなく、主に意匠による呼び方です。
幅と意匠の見方
テープは一般に幅で選定します。幅はテープ端から端までをミリメートルで確認し、波形の縁や立体的な柄がある場合は、見付け幅と縫い付け後の見え方も試作で確認します。柄に方向性がある場合は、裁断時の上下も管理します。
必要数量を算出する際は、付け位置の長さだけでなく、柄の繰り返し位置、端の始末、縫い重なり分を考慮します。左右対称のデザインや前立てなどでは、柄の位置を合わせるために余分な用尺が必要になることがあります。
主な用途
ブラウス、ワンピース、スカート、キッズウェア、舞台衣装などの衿、前立て、袖口、裾、ポケット口に用いられます。バッグ、ポーチ、帽子、インテリア小物の縁飾りにも使われ、無地の基布に対して柄や配色を加える用途に向きます。
- 衿ぐりや前立ての装飾
- 袖口、裾、ポケット口のポイント
- バッグやポーチの切り替え・持ち手まわり
- 衣装やキッズ用品の装飾
選び方と取り扱いの注意
縫い付ける生地との厚み、硬さ、色調を確認し、テープ幅に対して縫い代や縫製スペースが確保できるか検討します。柄糸が浮く構造では、摩擦で引っ掛けるおそれがあるため、バッグの口元や頻繁にこすれる部位では使用条件を確認します。
織物のテープは、裁断端がほつれる場合があります。端を折り込む、縫い込む、端始末を施すなど、仕様に応じた処理を選びます。洗濯による縮み、色落ち、伸びは素材や加工で異なるため、本生産前に表地と合わせた洗濯試験と縫製試験を行うことが重要です。





