ポリアセタールとは
ポリアセタールとは、POMとも呼ばれる硬質な熱可塑性樹脂で、軽さ、耐摩耗性、成形性を生かし、バックル、カン類、コードエンドなどに用いられる素材です。
定義と概要
ポリアセタールは、一般にPOMと表記されるエンジニアリングプラスチックです。繰り返し動く部品に用いられやすく、アパレル副資材では、テープを固定・調節するバックル、送りカン、コードまわりの部品などに成形されます。
金属製のバックルやカン類と異なり、ポリアセタール製はさびません。また、磁性をもたないため、金属探知機による検針では検出対象になりません。ただし、検針の要否や管理方法は製品仕様に応じて確認します。
素材特性と部品構造
硬さと適度な滑り性をもち、テープの送りや、バックルの着脱を繰り返す用途に適します。成形品として、差し込みバックルの本体・爪、角カン、送りカン、コードストッパー、コードエンドなど、多様な形状に加工されます。
軽量であることは衣料やバッグの付属における利点です。一方で、部品の強度は素材名だけでは判断できません。形状、肉厚、ゲート位置などの成形条件、組み合わせるテープ、使用時の荷重によって性能が変わります。
- 金属と比べて軽く、さびによる赤さびや腐食が生じません。
- 成形時に着色した製品が多く、表面処理を施した金属とは色の見え方や経年変化が異なります。
- 高温環境、強い衝撃、薬品との接触などでは、使用条件に対する適性確認が必要です。
サイズの表し方
バックルやカン類のサイズは、一般にテープを通す部分の内寸、または対応するテープ幅で示されます。例えばテープ幅に合わせた表示であっても、実際の通しやすさはテープの厚み、織りの密度、端の折り返しによって変わります。
外寸は製品全体の大きさであり、テープ幅とは一致しません。差し込みバックルでは、片側のテープ通し幅のほか、本体の外寸、厚み、爪の構造も確認します。仕様書には必要に応じて内寸と使用テープの幅を分けて記載します。
- 通すテープの仕上がり幅と、部品の内寸を確認します。
- テープを二重に通す送りカンでは、重なりによる厚みを見込みます。
- 現物のテープで通しや保持力、調節操作を試作確認します。
主な用途と選び方
バッグ、リュック、ベルト、アウトドア衣料、スポーツ衣料などで、テープの長さ調節や着脱のために用いられます。コードエンドなどでは、ひもの端部を覆い、ほつれを抑えながら意匠性や操作性を整える役割もあります。
選定時は、必要な保持力と操作性を用途ごとに整理します。荷重が継続してかかる箇所や安全性に関わる用途では、部品単体の見た目で判断せず、テープを含む完成状態で引張試験や繰り返し使用の確認を行うことが重要です。
金属製部品は重厚感や剛性を得やすい一方、さび、めっきの摩耗、検針対応を検討する必要があります。ポリアセタールは軽量で非金属という特性が適しますが、意匠、負荷、使用環境により金属やほかの樹脂と使い分けます。
よくある質問
ポリアセタール製のバックルは、金属探知機で検出されますか。
ポリアセタール自体は非金属で磁性をもたないため、通常は金属探知機で検出される素材ではありません。ただし、組み立て部品に金属が含まれる場合や、製品ごとの検針基準がある場合は、完成品の状態で確認します。
ポリアセタール製のカンは、何ミリのテープに使えますか。
多くの場合、カンのテープ通し部の内寸または対応テープ幅を基準に選びます。ただし、同じ幅でもテープの厚みや折り返しの有無で通しやすさと保持力が変わるため、使用するテープを通した試作確認が必要です。
ポリアセタールはさびますか。
ポリアセタールは金属ではないため、鉄のような赤さびは発生しません。ただし、汚れの付着、摩耗による表面変化、紫外線や熱など使用環境に伴う外観・性能の変化はあり得るため、用途に応じた評価を行います。





