UPFとは
UPFとは、衣料や生地が紫外線をどの程度通しにくいかを、紫外線を浴びた際の皮膚への影響を基準として示す紫外線保護指数です。
定義と概要
UPFは、衣料や生地を通過する紫外線を抑える性能の指標です。数値が高いほど紫外線保護性能が高いことを示しますが、表示値は定められた試験条件による評価であり、着用時の保護効果を一律に保証するものではありません。
UPFは生地の素材名や織編み組織、加工名ではなく、紫外線に関する性能評価です。同じ素材でも、色、密度、厚み、糸の種類、後加工などによってUPFは変わります。
性能を左右する要素
一般的に、濃色で密度が高く、透けにくい生地は紫外線を通しにくい傾向があります。一方、淡色、薄地、粗いメッシュ、強い透け感のある生地は、UPFが低くなることがあります。見た目の色や厚みだけで性能を判断せず、試験値を確認します。
紫外線吸収剤や紫外線散乱剤を用いる加工、特殊な原料や糸の使用により、紫外線保護性能を高める場合もあります。ただし、これらの処方は風合い、吸水性、通気性、色味などに影響することがあるため、用途に応じた確認が必要です。
- UPFは紫外線保護性能の指数です。
- 紫外線遮蔽率は紫外線を遮る割合を示す指標です。
- UVカット加工は紫外線保護性能を付与・向上させる加工方法の一つです。
主な用途
UPF表示のある生地は、日差しを受けやすい春夏のシャツ、ブラウス、ワンピース、パンツ、アウターなどに用いられます。軽量性や通気性を両立した素材は、スポーツ、アウトドア、ユニホーム、キッズ衣料にも適しています。
水着やラッシュガードなど、水辺で着用するアイテムにも紫外線保護性能が求められます。濡れ、伸長、身体への密着によって生地の状態が変わるため、その用途を想定した試験・表示であるかを確認することが重要です。
選び方と取り扱いの注意点
企画時は、目標とするUPF値だけでなく、淡色・濃色ごとの試験値、透け感、通気性、吸水速乾性、遮熱性を総合して選定します。製品で表示する場合は、生地単体の値なのか、縫製後の製品で確認した値なのかも整理します。
洗濯、摩擦、日光への長期暴露、塩素を含む水などにより、色や加工の状態が変化し、性能に影響する可能性があります。洗濯耐久性の試験結果と洗濯表示を確認し、想定する洗濯回数後にも必要な性能を満たすかを評価します。
裁断や縫製そのものがUPF値を高めることはありません。縫い目、ダーツ、ポケット口などは生地が重なる一方、伸びや引っ張りで目が開きやすい部位もあるため、着用時の伸長や仕様を考慮してサンプル確認を行います。
似ている用語との違い
UVカット加工は、紫外線を抑える機能を付与する加工を指し、UPFはその結果を評価する指数です。加工をしていない高密度生地でもUPFが得られる場合があり、UVカット加工とUPFは同じ意味ではありません。
紫外線遮蔽率は、特定条件で生地が紫外線を遮る割合を表す数値です。UPFとは評価の考え方が異なるため、遮蔽率が近いからといってUPFを単純に換算することはできません。仕様書では試験方法と表示根拠を併記します。
よくある質問
UPF50とUPF50+の違いは何ですか。
UPFの末尾に付く+は、一定の高い評価域をまとめて表すために使われることがあります。ただし、採用する規格や表示基準によって扱いが異なるため、数値だけで比較せず、試験方法、試験機関、洗濯前後の条件を確認してください。
白や淡い色の生地でもUPFを高くできますか。
可能です。高密度に織編みする、透けを抑える、紫外線保護機能を持つ原料や加工を用いるなどの方法があります。ただし、風合い、通気性、吸水性、見た目に影響することがあるため、淡色の実際の色で試験し、用途に合わせて判断します。





