アパレル業界のトレンドカラーってどうやって決まるの？ ～2025-26AW注目トレンドカラー紹介～

こんにちは！トレンドブログの木村です。

みなさんはファッションにおけるトレンドカラーがどうやって決められているかご存知でしょうか？

「色の選定」は、商品企画・販促・VMD（ビジュアルマーチャンダイジング）など、すべてのフェーズに関わる重要要素です。 

本記事では、ファッションにおける「トレンドカラー」がどのように決まるのか、そして2025-26年秋冬（AW）シーズンの最新トレンドカラー情報をまとめてお届けします。 

 🎯 トレンドカラーが決まるまでのプロセス

ファッションにおけるトレンドカラーは、感覚ではなく体系的・戦略的に決定されています。

以下のような流れで形成され、市場へと展開されます。 

 STEP① トレンド予測機関のリサーチと分析 

トレンドの起点となるのは、トレンド予測専門機関のリサーチとレポートです。 

これらの機関は、グローバルなデータ・文化動向・心理分析を元に、2〜3年先の社会トレンドを予測し、それに基づいて「キーカラー」や「テーマカラー」を提示します。

 これらの情報は、アパレルブランドのMD・デザイナー・素材メーカーにとって「色を選ぶ根拠」として極めて重要な役割を果たします。  

STEP② デザイナー・ブランドによる解釈と提案

ラグジュアリーブランドや先進的なデザイナーが、予測された色を自らの世界観で再解釈し、コレクションとして発表します。 ランウェイや展示会を通じて、メディアやバイヤーの注目が集まり、カラーの浸透が始まります。 

 STEP③ 展示会・素材メーカーの提案

糸・布・加工メーカーも、この段階で各キーカラーをもとに素材開発・サンプル提案を行います。Première Vision（パリ）などの国際展示会では、次のシーズンに向けたカラーパレットが共有される場ともなります。

STEP④ 大衆市場への展開と浸透 

量販ブランド（ZARA、H&M、ユニクロなど）が、流行カラーを落とし込んだ商品展開を行い、市場に広がっていきます。 店頭販促やSNSプロモーションを通じて、「今季はこの色が流行」という認知が形成されるのです。

🖌 2025-26年秋冬の注目トレンドカラー ※2025年5月時点の速報

 WGSN×Coloroが発表した、2025-26AWのキーカラーは以下の5色。いずれも「テクノロジー」「感情」「自然回帰」などをテーマに選定されています。

🟥チェリーラッカー（Cherry Lacquer） 

Coloroコード：010-36-34 

Pantoneコード：19-1534 TCX（Merlot 近似） 

色調：深みのある艶やかな赤（ワインレッド系） 

印象：情熱・クラシック・重厚感 

おすすめ素材：レザー、ベルベット、艶感のあるシルクやタフタ 

活用提案：ジャケット・バッグなどの主役アイテムに。深緑やボルドーと好相性。 

ApparelXおすすめ商品

・SLK200 本絹クレープ20匁 #109ボルドー

36色展開の国産の20匁サテンクレープ高級シルク生地です。毛皮コート、ジャケットへの裏地使いはもちろんのこと、ドレス・ブラウスなどにもお使いいただけます。

・3770 ポリエステルベルベット #GAR #RUB

ポリエステル素材のシワになりにくい ベルベットです。 スーパーブライト糸を使用した光沢のあるタイプ。 ドレープ性に優れておりますので色々なアイテムにご使用いただけます。

🟨セレステイエロー（Celestial Yellow） 

Coloroコード：040-86-27 

Pantoneコード：12-0824 TCX（Sunlight 近似） 

 色調：ふんわり優しいパステル調の黄 

 印象：希望・幻想的・癒し 

 おすすめ素材：ウールガーゼ、起毛コットン、シフォン 

 活用提案：ニット・キッズ・リラクシングウェアに。グレージュと好相性。 

ApparelXおすすめ商品

・22146 80sコットンシフォン #18イエロー #24イエロー

コットン100%のナチュラルなシボ感が印象的なシフォン。軽くふくらみのある、やさしい肌ざわりの適度な透け感のある薄手素材です。

・117 30コーマ天竺 ソフト仕上げ  #9シャンパン #107ペールバナナ #332メロウイエロー #427パステルイエロー

強度があり、けばが少ない天竺地の素材です。

カラー展開が豊富なので、他の附属との色合わせにも困らなさそうです

 🟦レトロブルー（Retro Blue） 

Coloroコード：120-52-20 

Pantoneコード：18-4027 TCX（Blue Mirage 近似） 

色調：くすみ感あるノスタルジックな青 

印象：懐かしさ・安心感・知的 おすすめ素材：ウール、ツイード、デニム、ジャカード 

活用提案：セットアップやシャツに。ブラウンと合わせてヴィンテージ感演出。 

ApparelXおすすめ商品

・1SG022 REFABLISH®︎ デニム  #3 ブルー #4 ライトブルー

ベターコットンイニシアチブを通して調達した綿と、ペットボトル由来のリサイクルポリエステルをミックスしたオリジナルの糸を開発。糸を双糸にすることで強度としなやかさ、膨らみを持たせています。

綿とポリエステルの長所を活かすために繊維の比率にこだわり、乾きやすく、洗ってもシワになりにくい。インディゴ染料を使用していないので色落ちの心配もなくお手入れも簡単です。

・3850 カルゼ柄 ジャガード裏地  #204サックスブルー

カルゼ柄のジャカード裏地です。ソフトな風合いで高級感のある素材です。

🟧ネオンフレア（Neon Flare） 

Coloroコード：038-40-36 

Pantoneコード：17-1464 TCX（Orange Popsicle 近似） 

 色調：鮮やかで光を放つようなオレンジ 

 印象：活力・創造性・ポップ感 

 おすすめ素材：ナイロン、光沢ジャージー、PVCなど 

 活用提案：アクティブウェアや小物のアクセントに。パープルと合わせて90s風に。

ApparelXおすすめ商品

・182 10シャンタン #106みかん #107キャロット

レーヨンの裏地の定番で、光沢感のあるグログラン調の生地です。100色を超える色数を在庫しており、バッグにも小物にもご使用頂けます。 

特徴：裏アクリルコーティング

・GINGA-046 0.6mm 色透明シート #8オレンジ

鮮やかなカラーが素敵な色透明シートです。プールバッグやトートバッグ、ポーチなどにおすすめです。 切りっぱなしでもほつれず、端処理は必要ありません。 柄のある裏地と合わせると柄が透けて見えて違った雰囲気を楽しめそうです。

⬛️フューチャーダスク（Future Dusk） 

Coloroコード：129-35-18 

Pantoneコード：19-3921 TCX（Blueberry 近似） 

 色調：青紫〜ネイビーに近いミッドナイトブルー 

 印象：神秘性・未来感・デジタルムード 

 おすすめ素材：光沢あるサテン、メタリック、テクニカル素材 

 活用提案：ドレス・コート・映像映えする衣装にも。シルバーとの組み合わせで近未来感UP。

ApparelXおすすめ商品

・SLK160 本絹サテン16匁 #145濃紺

45色展開の国産の16匁サテン高級シルク生地です。コート、ジャケットへの裏地使いはもちろんのこと、ドレス・ブラウスなどにもお使いいただけます。

・1254 40dナイロンST2.5レイヤーラミネート #30ミッドナイト #501アクアマリン 

ヨコ方向へのストレッチ性に優れた基布に2.5層ラミネートが施されており、1枚での使用が可能な中肉素材で、程よいハリ感のある風合いとナイロンならではの細かな表情感のあるルックスが特徴です。

透湿性と防水性のバランスがよく、防風性も優れたハイスペック素材です。また。10回洗濯後も撥水性機能を保ちます。

💡2025-26AW トレンドカラー配色パターン提案

2025-26年秋冬トレンドカラーを軸にした実践的な「配色パターン提案」です。

各カラーに対して、ベースカラー／アクセントカラー／ニュートラルカラーを組み合わせて、商品開発やビジュアル設計に活かせるよう整理してみました

チェリーラッカー（Cherry Lacquer）

深みと艶感のある重厚な赤。クラシカルでモード感ある配色に最適。

セレステイエロー（Celestial Yellow）

穏やかで希望を感じるパステル調イエロー。ナチュラル＆エモーショナルに。

 レトロブルー（Retro Blue）

安心感とノスタルジー漂う青。トラッドやジェンダーレス提案にも適合。

活力あふれる鮮やかなオレンジ。未来的・ポップな配色に。

神秘的でデジタル感のある青紫。先進的・宇宙的な雰囲気に。

✍️ まとめ 

いかがでしたでしょうか？ 2025-26年秋冬のトレンドカラーは、単なるファッションの流行ではなく、今という時代の空気感や、人々の心理を色彩で表現した社会の鏡のような存在です。パンデミックを経て、私たちのライフスタイルや価値観は大きく揺れ動き、ファッションに求められる役割も変化してきています。

今、多くのブランドに求められているのは、こうした色の意味や背景を読み取り、“独自の視点”で解釈し、商品へと昇華させていく力です。WGSNやColoro、Pantoneといったトレンド予測機関が提示するのは、あくまで「共通のビジョン」ですがそれはあくまで出発点にすぎません。その色を、どのような素材やパターンで表現するのか、どのターゲットに向けて使うのか、ブランドの世界観とどう融合させるのか、、、ここに各ブランドならではのストーリーテリングが生まれます。 独自の解釈やバリエーション展開を行う“ブランド視点で色を読み解く”傾向が強くなっており、それが消費者への共感や視覚的インパクトを高める要因となっています。色の扱い方が巧みなブランドは、単に「おしゃれ」なだけでなく、価値や感情をまとった商品を生み出すことができ、結果的にブランドの差別化やロイヤルティの向上にもつながります。 

この秋冬シーズン、トレンドカラーを“なぞる”のではなく、“語れる色”として自ブランドに取り込んでみることで、ブランドらしさを伝える力になるのではないかなと思います。

ApparelXでは各ブランド様の力になれるよう多種多様な商品をお取り扱いしておりますので ぜひご覧下さい。