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2025/8/25

キッズブランドアパレル立ち上げにはかかせない!子供服の「安全・快適・自立」のデザインポイント

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こんにちは! ApparelXトレンドブログ木村です。 


最近はポップカラーでカラフルな資材を手配することが多く、可愛らしい配色から子供服を連想させられるなぁとふと思いました。 

私事ですが、学生時代にレディース+キッズ(85cm〜120cm/2~6歳程度)の展開があるアパレルブランドで3年間程販売員としてアルバイトをしていました。 

そこで今回は当時のお客様の声を思い出しつつ、既存ラインの他にキッズアパレルの展開もしたい!大人服との違いってどうすればいいの?と思われているブランドさんやデザイナーさん向けに、子供服づくりで気をつけたい「安全・快適・自立」のデザインポイントをご紹介したいと思います。


はじめに

キッズラインの設計は見た目のデザインだけでは成り立ちません。レディース/メンズとキッズ両軸で展開するブランドにとってはまずそこが壁となることでしょう。

大型SCの店頭で保護者の声を聞き続けてきた立場からすると、特に85〜120cmサイズ(2〜6歳程度)の幼児期の洋服は、「保育園/幼稚園の園生活で毎日使いやすい◯◯がほしい」「発表会や結婚式に着ていけるキレイめの羽織を探しているけど洗えるものがいい」など、購入目的や求めている機能性が明確なことが多かったように思います。

 

園児服の「本当に求められる仕様」は?

フード付きアウターはほぼNG、でも取り外し可ならOKな園も! 

 多くの幼稚園・保育園でフードは禁止されています。理由は明快で外遊びの際に「遊具に引っかかって窒息するリスク」があるためです。 

 ただし保護者からは、 「フード付きでも取れるものなら良いと言われた」 という声もありました。 


そこでおすすめなのが、フードが取り外し可能な2WAYデザインのアイテムです。

簡単に着脱可能なファスナーやスナップボタンを附属として使用するのがおすすめです。

● フード着脱向けおすすめファスナー

ファスナーにはオープン/止め/逆開がありますが、着脱用途なのでこの場合はオープンファスナーを選んで下さい。

片方はアウター本体、もう片方はフード部分への縫い付けになります。

5CIFOR コイルファスナー 5サイズ オープン

コイルファスナーはポリエステルなどの樹脂を材質としており、エレメントがコイル状になっています。 連続エレメントであるため、金属ファスナーやビスロン(R) ファスナーに比べ、柔軟性があります。

金属ファスナーよりも軽く、フード着用時でも重さを感じにくいです。未就学児が自分で着脱するには難しいかもしれませんが、より軽量化を重視するのであれば3サイズのコイルファスナーでもおすすめです。


● フード着脱向けおすすめスナップボタン

SUN GRIPサングリップ  SG600 (アタマ/バネ/ゲンコ)

耐久性や強度を重視したサングリップのプラスチックスナップボタン。ソフトにはまり、横引っ張りに強く、粘りのある脱着で、スポーツやアウトドアにも使用可能です。

環境に配慮されたプラスチックホックであり、『高い耐久性と美しいデザインの両立』から、2012年にグッドデザイン賞を受賞しています。

スタンドカラー+フードへの打ち付けで完全フード着脱のデザインができますが、ナイロン素材のウィンドブレーカーなどの軽量アウターであれば、スタンドカラーの襟部分にフードの生地ごとたたんで仕舞えるタイプもこのスナップボタンで実現可能です。


フードを使うかどうかを場面で選べる2WAY仕様は評価が高いです。園によって取り決めが異なるため、一概に◯◯なデザインなら安心!と言えないのが現状ですが、事故を未然に防止するために必要な要素です。

今回は外遊び用の軽量アウターを想定した紹介になりますが、モッズコートなどの重めの秋冬向けアウターであれば、アイテムの雰囲気に合わせてメタルファスナーや金属スナップを使用してフードやファー、ライナーを取り外しできる◯WAYデザインに活用できそうですね。


 2. ボタン・ファスナー選びの工夫

デザインやカラーももちろん大事ですが、「自分でできた!」の気持ちを育てる 園児服では「自分で着られる」ことが重要なテーマにもなっています。

そのサポートとして、細かなパーツ選びの工夫は大きなポイントです。 


 附属屋の観点も合わせて

 • 大きめのボタン:小さな手でもつまみやすく、練習しやすい 

 • ボタンとボタンホールの色を同じに:「赤いボタン🔴は赤い穴⭕️に」と分かりやすく、成功体験をサポート

 • ファスナーサイズは大きめに:ファスナーは“5サイズ以上のおおきめのコイルファスナー”または“ビスロンファスナー”だと 滑りがよく、指先の力が弱くても開けやすい 


 💡実際の販売現場でも「硬いファスナーは子どもが嫌がる」との声もあり、大人がファスナーの開けやすさ閉めやすさを確認したり、子どもが試着して"自分で着られるか"を確認している場面も多くありました。


 3. 紐・コードはNG。ドローコードなしのアウターはニーズ高い!

 園児服のデザインで頻出するNGワードの2つ目、それが紐・コード。 

 保護者の方からは 「外遊び用のウィンドブレーカーを探しているけど、紐なしって意外とない」 「袖口が絞れないと風が入って寒いけど、コードは園で禁止って言われているし…」との声が多い印象でした。 

 

そんな声から見えてきたのが、  ドローコードなしのデザインがおすすめです。

総ゴム仕様や面ファスナーで絞りをつけたりできるデザインであれば、紐で調整の必要がなく引っ張る部品もないので安全に着用でき、 園でもOKなケースが多いようです。 

●総ゴム仕様におすすめコールゴム

OGC コールゴム ※ライクラ使用

ApparelXでも定番のコールゴム。平ゴムではかたすぎてしまう薄手の機能性アウターの袖口にもってこいです。


●おすすめの面ファスナー

4QNN-N クイックロン® Qメイト® 面ファスナー

YKKの面ファスナー クイックロン® です。 面ファスナーは汗や埃による腐食の心配がなく、通常のファスナーのようにつまみが破損してしまう恐れもありません。 

こちらは1本のテープにフックとループを織り込んだ混在型のQメイト® という商品のためフックとループの区別が無い為、取付けの違いもなくお子様でも扱いやすいです。

また、面ファスナーのフック部分にゴミやホコリが溜まってしまうのもあるあるだと思うので、そのお手入れのしやすさも子供服には魅力的な要素ですね。


ApparelXに掲載されているキッズ向けアパレルにおすすめ商品

スタイル一覧の中にもキッズ向けのカテゴリがありますが、その中から『これぞ子供服!』と感じるおすすめ商品をいくつかご紹介したいと思います。


174-101ラメ ラメ クレスト ボタン


シャツの袖口にカフスボタンとして使用するアクセサリーです。

発表会やお出かけ着のポイントになるファンシーなクレストボタンです。

クレストボタンとは、主にシャツの袖口を留めるアクセサリーであるカフリンクスの一種です。
チャイナボタンの一種としても使われ、衣装の飾りとしても使用されます。


VE9489 ポリエステル樹脂製 表穴2つ穴ボタン

つや有りポリエステル樹脂製 表穴2つ穴ボタン。染色可能なので幅広く使用できます。

可愛らしくガーリーな子供服らしいデザインですが、規格が8MM/10MMとちいさめなので、胸元などの飾りボタンとしての使用もおすすめです。


VT9969  シャツポロシャツ軽衣料用 カラフルボタン

シャツやポロシャツ、ニットものに大活躍のカラフルなポリエステルボタンです。

フチのカラーリングが豊富なので、1着にあえてカラフルな配色のボタン使いにしても可愛いですね。


 PLEASANT プレザント

PLEASANT プレザント[生地] シンコー

ホームインテリアメーカーのコストパフォーマンスに優れたスタンダードな塩化ビニルレザーです。

 全46色と色展開が豊富なためカラフルなアイテムの色合わせにも幅広く対応できます。

全色、 「抗菌」「耐アルコール」「耐次亜塩素酸ナトリウム*」対応になりグレードアップしたので、手軽なお手入れが求められるキッズアパレルや雑貨にも安心してご使用頂けます。

耐アルコール性なところも、出先で汚れたときにサッとウェットシートで拭けるのでありがたい素材ですね。

 耐次亜塩素酸ナトリウム* 
次亜塩素酸ナトリウム水溶液による消毒で変色を防ぐ機能のことです。次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤の主成分で、医療機関や介護施設、家庭などで感染予防のために消毒が必要な場面で使用されます。耐次亜塩素酸機能を持つ素材は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬しても変色しにくい特徴があります 


まとめ

いかがでしたでしょうか。 

園児服向けアパレルデザインにおいて最も大切なのは、 『園の安全基準』『保護者の実用目線』『子ども自身の「できた!」体験』 この3つを両立することではないでしょうか。 

今後、キッズアパレルを設計・生産する際は、「かわいい+安心+育ちを支える」という軸で考えることが、ファンの信頼とリピートに直結するのではないかと思います。


余談ですがアルバイト時代は毎週末ちいさなお子さんを見かけていたので、お子さんを見るだけで着用サイズをドンピシャで当てられる謎能力が身についていました。(おそらく今はその能力は無くなりましたが...)

大人服と同じようにデザイン性が高くおしゃれで可愛らしい子供服が増えている一方で、実用性とはかけ離れてしまうため普段の日常着とお出掛け着はしっかりと分けて選んでいる方も多いんだなと実感しました。

成長がはやいお子さんはお気に入りの服でも気付いたらワンシーズンですぐにサイズアウトしてしまうという声も聞いていたので、取り外せるデザインや工夫を凝らすことで、少しでも長く成長に付き合っていける洋服があると、家計にもブランドとしても嬉しいですね。 


今回紹介した資材以外にも、ApparelXでは様々な商品を取り扱いしておりますので是非ご覧ください。

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