
こんにちは!ApparelX サステナブルチームの木村です。
アパレル業界で “サステナブル素材” が急速に広がる中、みなさんは廃漁網からリサイクルされたアパレル資材をご存知でしょうか?
今回は、サスティナブルな副資材としてじわじわと知名度があがってきているMORITOの"漁網リサイクルナイロン"の特徴と魅力について紹介します!
世界中で問題になっている海洋プラスチック。 その中でも「廃棄漁網」は、重量が大きく耐久性が高いため、環境への影響が深刻とされています。 モリトはこの課題に着目し、パートナー企業と連携して 廃棄漁網の回収 洗浄・異物除去 粉砕〜再生樹脂化 射出成形による副資材製造 という一連のプロセスを確立。 サステナブルでありながら、アパレルが実際に使えるクオリティへと仕上げています。
なぜ「廃漁網」が問題に?
世界中で問題となっている海洋プラスチック — とくに漁網・漁具のようなナイロン系資材は、海に残りやすく、長期に悪影響を及ぼすと言われています。
適切に再生すれば、新品ナイロンに近い品質を確保できる可能性があります。 こうした背景の中で、廃漁網を再資源化するスキームが、従来の“捨てる”を“再利用する”へと転換する新たなチャネルとなっています。
廃漁網の回収は主に日本国内の漁港(北海道・東北・北陸エリアなど)で行われ、 回収された漁網は 国内の提携リサイクル工場 に送られ、 洗浄・粉砕・再生原料化の工程が進められます。
その後、再生ナイロンペレットは モリトが国内外に持つ成形拠点(日本・中国・東南アジアなど)で射出成型され、 ボタン・ストッパー・バックルといった副資材として生産されます。
どこで回収された漁網なのか、どのように樹脂化され、どの工程で製品化されたのか。 モリトはサプライチェーンの透明性が高く、どの工程がどこで実施されているかを明確に開示できるため「漁網 → 再生原料 → 成形 → 製品」までの流れが説明しやすいことも大きな強みです。
一般的に再生樹脂は強度が不安定になりやすいと言われますが、モリトの漁網再生ナイロンは 強度 耐久性 成形後の仕上がり が非常に安定しており、既存の副資材と遜色ありません。
通常、副資材の射出成形では再生材特有の色ムラが出がちですが、モリトは色の均質性が高いのが特徴。 並べたときにプロダクトとしての美しさが損なわれません。
モリトの漁網リサイクルシリーズは、実際に使いやすい資材に落とし込まれていることがポイント。
コードストッパー やコードエンド、バックルとDカンなどセット使いのしやすい商品展開も魅力です。
数年前のお披露目当初は染色可能なホワイトと漁網を感じさせる淡いグリーンのカラー展開がありましたが、現在の副資材はブラックのみの展開がほとんどですので、そちらだけご注意ください。

ApparelXで掲載している商品をいくつかご紹介します。
ライフスタイルアパレル、アウトドア、カジュアルウェアとの親和性が高く、年間を通して採用されているアイテムが魅力です。

汎用性の高いフチあり4ツ穴ボタンです。サイズ展開は18mm 20mm 23mm。
ベーシックなブラックカラーのナイロンボタンなので新たに取り入れやすいアイテムかと思います。


![1714 オーシャンカレント[生地] モリト(MORITO)](https://www.apparelx.jp/img/item/OKURA/1095104-5.jpg)
モリトの漁網リサイクルナイロン資材は、 サステナブルなだけでなく実用性を兼ね備えた新たな定番素材となってきています。
海洋プラスチック削減にも貢献しながらデザイン性・機能性も高く、既存付属との置き換えやすさもあるので、 サステナブル化を進めたいブランドにとっては導入しやすいエコ副資材のひとつではないでしょうか。
今回紹介した商品以外にもモリトの廃漁網シリーズはありますので、興味のある方は是非こちらからご覧ください。